町長日記2019年3月26日(いちのみや保育所の修了式と松尾れい子先生、松本真澄先生来庁とパーソルサンクス中村社長さんと西村さん来庁とジャパンフーズの細井社長に面会)
朝、いちのみや保育所の修了式がありました。現在、唯一の町立保育所です。他の園の式と比べて、フォーマルな感触の強い式の形です。「起立、礼」の所作もあって、学校と似ています。壇上でご挨拶する形も、学校に似ています。
ところで、「起立、礼」ですが、小さいころから、いわれるままに自然にやっていましたが、よく考えるとわからないところもあります。あれは、どなたに礼をする趣旨なのでしょう。礼というのは、人と人の間で行うもので、人を象徴するものにも行ったりすることがあります。しかし、「起立、礼」はみなで立ち上がって前に向かって礼をするのですが、いまひとつ「相手」がわかりません。どなたかに伺ってみたいものです。
午後、『加納久宜集』の編者である松尾れい子先生と、首都大学東京で建築史などを研究しておられる松本真澄先生が見えました。加納久朗千葉県知事の関係資料をご覧になりに見えたそうです。資料は大きな箱に一杯あるのですが、加納知事の手帳や写真帳など、面白いものです。恐らく仔細に検討すれば、さまざまな従来明らかになっていないところが、わかってくるのではないかと思います。存分にご利用ください、と申し上げました。
松尾先生は、「過去の人間に対して、後世の歴史家がその一部だけ切り取って描き出したりしていることが多々ある。事実が曲げられ、問題が多く大変残念に思っている。」と力説しておられました。わたくしは、歴史の叙述を行うときに、過去の文脈に現在のアクチュアルな評価意識を介入させる錯誤により、そうしたことが起こるのだと思います。それは避けるべきだと思います。わたくし自身は、基本的に過去の人物の研究をするときに、人物に対する好悪の気持ちを抑制して、主観的評価につながる用語をなるべくもちいない、という方法をとります。こうした自覚がどこまであるかで、描写のありかたは大きく変わってくるものと思います。
続いてパーソルサンクスの中村社長さんと西村さんが見えました。障害をお持ちの方の働く事業所を、一宮に拠点を置いて長生・いすみ地区で展開したい、とのことでした。以前、保育所の跡地をご利用になられたい、とのお話を頂きながら、川沿いであることで、不調に終わったのですが、中村社長さんは、いすみ鉄道ともご縁があり、いすみ市、大多喜町もつないで、一宮町に事業所を展開したい、ということなのです。そして、障害をお持ちの方の就労状況についてご質問があったので、長生特別支援学校にお話を伺いにおいでになられたらどうですか、とご案内を差し上げました。
夕方、清田長柄町長のおとりはからいで、ジャパンフーズの細井社長さんにお目にかかりました。オリンピックに向けて、より緊密な協力関係を築いてゆきましょう、というお話でした。ありがたいお話で、来年に向けての町のイベントなどでのご協力を仰がせて頂きたい、と申し上げました。