町長日記2018年10月11日(後期学校公開と千葉県知事との面会)

9:15-11:30 後期学校公開(長生特別支援学校)

14:40 千葉県知事との面会(県庁)

 

 午前中、新浜にある長生特別支援学校の学校公開へ伺いました。石井校長先生がわたくしをご案内下さり、各教室をつぶさに拝見いたしました。長生特別支援学校には、一宮町の子供さんが一番多く在籍しているということで、町も大変お世話になっている教育施設です。

 拝見して改めて感じるのは、特別支援学校の教育体制の充実度です。子供さんおひとりに先生おひとりという場合も少なからずあり、最大でもわたくしが拝見したところでは、高等部の皆さんが漢字を学ぶのに3人にひとりの先生といった比率でした。身体状態に差支えのあるお子さんなどは、看護師のかたも付き添っておられるなど、おひとりおひとりに対し、周到なケアの体制がととのっていました。

 わたくしは、これまでの日本社会の発展の中で、障碍をお持ちの子供さん方に、こうした手厚いケアの体制が整備されてきたことに、改めて国民のひとりとして敬意と感謝の念を感じるとともに、わたくしどもの日本社会の成熟度も感じた次第です。

 そして、翻って思うのは、いわゆる健常児の通う学校も、限りなく特別養護学校のレベルのケアに近づけてゆく努力が必要だということです。30数名に一人の教員では、ケアの密度が低すぎます。せめて10名にひとりまでも比率を下げてゆくべきでしょう。そうしたケアの密度の上昇は、現在学校教育で現出している多くの問題を解決することに大きく寄与することと思います。

 文教予算は、行政の中で、どうも削られやすいように思います。投資の成果が出てくるのに時間がかかることによるのでしょう、短期での収益性を重視する中では、軽んじられる傾向があると思います。日本の文教予算は、2015年の調査では、経済協力開発機構(OECD)加盟国のうち34か国において、公的支出のGDPに占める割合がなんと最低の2.9%だそうです。平均は4.2%です。これではいけません。小泉元首相の時代に語られた、長岡藩の「米百俵」の話ではないですが、もっと文教関係予算をふんだんにとることこそ、人口減と高齢化率上昇によって、衰退局面に入る今後の日本の再建にとって、きわめて重要な施策となると思います。手厚い人材養成こそが、労働力減少を補う効果をもたらす唯一の選択だと、わたくしは考えます。

    午後は、千葉県に、御礼のご挨拶に伺いました。これは、県議会において、上総一ノ宮駅東口開設事業支援について、工事費の半額を支援するということをご承認いただく運びとなったことを受けて、酒井県議のお世話取りを頂き、副町長・議長同道で、県議会終了後に、ご挨拶にお伺いいたしたものです。県、執行部からは、海岸やお手洗いなど、きれいに維持管理をお願いしたい旨のお話を頂きました。

  これで上総一ノ宮駅東口開設事業は大きく実現に向けて前進することとなり、大変嬉しく存じました。また、県庁の各関連部局にもお伺いして、これまでの御礼を申し上げ、これからも引き続いてのご厚誼を頂戴することについて、改めてお願いを差し上げました。