町長日記2018年8月23日(一宮川堤防かさ上げ工事について16区の役員の方々に説明と社会保障キャラバン市町村巡回意見交換会に出席)
今日は、午後1時半から、一宮川堤防かさ上げ工事について、長生土木事務所の関係者の皆さんと、16区の役員の方々の話し合いが行われましたので、出席いたしました。長生土木からは、一宮館付近の両岸で、今年度中に終了するいくつかの工事をこれから始めるというお話がありました。住宅が多い地区では、近接する住宅への出入の妨げなることを最小限にすることなどの理由で、一挙に広範囲の工事をするのではなくて、少しずつ進めて、最終的にすべてをつなげて完成させる、ということでした。
今回の会合では、16区の皆様に加えて、15区の区長さんも見えました。15区の森田区長さんは、こうした会合の機会を得られることは、大変よいことだと仰っていました。
わたくしからは、今回の会合はとてもよいことだが、海岸区と船頭給区についても、当事者であるので、早急に着工前に住民説明会を行ってほしい、とお願いいたしました。昨年夏に、関係する地区の皆様には、説明会をしていますが、やはり実際の施工前にもう一回、このように進めてゆきます、という説明を差し上げなければなりません。長生土木の方の話では、工事の直接の影響が考えられる皆様のところには、直接説明に伺っているということでしたが、それだけでなく、説明会が必要だということで、開催をお願いしました。
また、16区の柄澤さんから、4月の会合のときに、次長さんのほうから、一宮海岸エリアの津波対策護岸について、後日説明をいただけるという話であったが、それはどうなりましたか、というお話がありました。この件はお約束差し上げながら遅滞してしまったことのようなので、わたくしのほうから、直ちに長生土木から公開可能な資料を取り寄せて、お手元に差し上げるように、町のスタッフに指示を出しました。
午後3時半からは、社会保障キャラバンという市町村巡回の意見交換の会合が開かれましたので、ご一緒いたしました。これは、事前に社会保障関係の調査表が届けられ、役場各部署で記入・提出しておき、それをもとにキャラバンがやってきたときに意見交換する、という催しです。年金者組合ほか、社会保障に関係するさまざまな立場の方がキャラバンに参加しておられました。
課税・徴収について、「換価の猶予」制度(県税を一時に払うと生活や事業ができなくなる人について、差し押さえた財産を売却するのを猶予する制度)などをもっと案内すべき、というお話がありました。これは、現在対象となった方はいない、と担当からお答えしましたが、わたくしからは、実際の一宮町税務課の滞納処理のしかたは、対象者の状況をよく把握した上で、道理と人情に沿った処理の方向を摸索するもので、決して機械的な非人間的なものではないことをお答えいたしました。
また、医療費関係ですが、高校3年生までの医療費を一挙に無料にしてはいかがですか?というご質問を頂きました。わたくしどものところでは、住民税の均等割部分の課税・非課税で負担を分けていて、住民税課税の世帯は一回300円、非課税世帯は無料、とわけています。このわけ目設定は、場合によって、無料となるラインを引き上げる方向で再考する(つまり無料の方を増やす)余地があると考えます。しかし、原則的には、経済的に余裕のあるかたからは、応能負担という、累進課税的発想で、ご負担頂くのが筋だとわたくしは考えているので、一律無料ということは、現在は考えていない、と申しました。ただ、郡内でも、睦沢・長柄・長南の3町は、無料にしています。我々も検討はしなくてはならない段階であると思います。こうした問題は、近隣の状況に合わせてゆかなくてはならないところもありますので、いたし方ない場合もあるわけです。
障碍者へのサービスの関係で、精神障害者への医療費補助を差し上げてほしい、という要望がありました。これについては、わたくしは、前向きに検討してもよいのではないかと考えている、と申し上げました。一宮町障害者福祉会会長の中村さんのお話では、障碍者の活動関係でも、身体・知的・精神と、区分があって分断されている。統合がのぞましいと考えるが、なかなか進まない、というお話もありました。
国保については、もっと国に要望を強めてほしい、というご要望を頂きました。これについては、今後も国や県にさまざまに要望をしてゆきます、ということでお答えいたしました。
感震ブレーカーというものがあるそうです。これは、地震を感知すると自然に落ちる電気のブレーカーで、地震時の漏電由来の火災発生を防ぐアイテムだそうです。この補助を新設してほしい、とのご要望を頂きました。わたくしどもの回答では「検討する」、となっているのですが、長柄などでは、話し合いの場ですぐに「やりましょう」ということになったそうです。一基1万円台からあるようですので、今後前向きに考えたいと思います、とお答えいたしました。
全体として、一宮町の施策は、他の自治体に比べて前向きなところが多い、との総評を頂きました。わたくしどもの努力が、当該分野に知見の深い第三者の皆様に認められているとすれば、嬉しいことです。最後にわたくしから、今後も、更なる前進を目指して努力してゆきたい、と申し上げて、散会となりました。