町長日記2018年8月1日(8月の朝礼と職員採用試験と認知症サポーター養成講座に出席と城西国際大学と協議)

   今日から8月です。例年なら夏本番ということで、新鮮に感じるところですが、今年は7月初めにはすでに梅雨が明けていましたので、もう暑さに辟易という感じです。あとひと月半も暑い日が続くかと思うと、ぐったりしてしまいます。朝礼では、まもなく花火大会ですが、職員諸君は総出で対応することになるので、けがなどないように気を付けて任務にあたってほしい、と申し上げました。一方で、8月はお盆を中心に、やや繁忙度の低い時期もあるので、その折にはよく休んで英気を養ってほしい、と頼みました。また、わたくしの任期も2年が過ぎ、後半に入ったところであり、これから町民の皆様に、実績でお答えしなければいけないので、そのことを念頭に置いてこれからの予算編成に向けて努力してほしい、とお願いいたしました。

 さて、今日は保健師の採用面接がありました。二人の応募者があり、お目にかかりましたが、どちらの方も資格をたくさんお持ちで、驚きました。わたくしは、大学教授も、町長も、エントリーに特定の資格取得は必要ないので、資格取得のことをさほど真剣に考えたことがありませんでした。大学と大学院で、中学・高校の教諭の免許はとりましたが、それ以上のことは考えませんでした。一方で、資格をおとりになる方は、たくさんおとりになるのが、今の流れでしょうか。もちろん、たくさんの資格をお持ちだということは、仕事の幅も大きく広がるので、ご本人も、雇用先も、それで助かるところが大きいと思います。ご努力に頭が下がる思いで、様々な分野での活躍に期待が持たれます。

 午後、認知症サポーター養成講座に出席しました。DVDを見たあと講師の先生のお話を伺う手順だったのですが、DVDがうまく動かず、ちょっとしか見られませんでした。DVDは、61歳の男性の方が、若年性認知症で苦しんでおられるさまを取材したもので、60歳のわたくしとしては、大変身につまされる思いで画面を見ていたので、動かなくなったのが残念です。
 講師の先生のお話は、認知症とは、というところから入って、萎縮など、脳自体の器質的劣化の結果として現れる中心的症状、そしてそのストレスから派生する随伴的症状、そしてまわりの人間のあるべき対応のかたち、などをひとわたり解説して頂く、というものでした。中心的症状(専門用語では、中核症状というようです)は、脳の機能低下によるもので、改善できないものだそうですが、随伴的な症状(同じく、行動・心理症状というようです)は、まわりの対応次第で、随分よくなるものだそうです。まわりのものの心得としては、認知症の方の、自尊心・自信を損ない、不安を増大させるような対応をしてはいけない、ということです。
 役場での講習でしたので、役場に認知症の方が見えたとして、やるべきこと、やってはいけないこと、などを、講師の先生方による寸劇も交えた形で学びました。相手を拒否したり、否定したり、といった冷淡な態度はいけないということです。現状でも、一宮町役場は基本的に住民に温かく対応し、相手を尊重する態度で一貫していると思います。また、町であれば、役場に見える認知症の方はどなたかわかっている場合がほとんどですので、ご家族などに救援を求めるかたちで対応することになると思います。そうした意味では、十分に合理的かつ的確に対応できていると思います。その事実を前提にした上で、今回の講習を機に、職員の諸君がさらに住民の皆様への接遇の質を上げてくれればと切に願います。

 その後、城西国際大学の、光本副学長と、観光学部の渡辺教授、そして稲花酒造の秋場さんが見えました。お話は、城西国際大学との包括連携協定の、実効性ある展開について意見交換を行いたい、ということでした。
 大学からは、公開講座の提供(若干の金銭負担)、留学生による観光ビデオコンテンツ作成、留学生と一宮町の町民との交流、などを選択肢として提示して頂きました。町からは、渡辺秘書広報課長が、最初あまり大きな形から入ると、長続きしない可能性があるので、留学生が町の行事に参加する形を作って、そこから一宮町への距離感を縮めてもらうのがよいのでは、ということを提案してくれました。
 企画課が今後、交流の実務担当ということになりました。よい連携の形がみえることを期待しています。