町長日記2018年5月26日(東浪見小学校と東浪見こども園の合同運動会に出席と水防訓練に出席と駅前の観光拠点施設の「エキスタ」の開店訪問と一宮商業高校PTA・後援会合同総会に出席と東浪見小学校運動会慰労会に出席)
今日は、大変行事の多い一日でした。まず、朝は東浪見小学校と、東浪見こども園の合同運動会が、東浪見小学校校庭で開かれました。わたくしは、昨年は所用で伺えなかったので、今回が初めての参加となりました。
開会式に並んだ子供さん方の姿が、大変かわいらしく、魅力的でありました。特に小学生にまざって、こども園児が並んでいるのが素敵で、わたくしの「おはようございます」に大きな声で「おはようございます」と返してくれるところは、小学生の諸君にはないことで、嬉しい限りでした。
挨拶でも申し上げましたが、こうした合同の催しは、とても意義深いものだと思います。小学生のみなさんは、自分より小さいお子さんのケアに気を付けるでしょうし、こども園児の皆さんは、年上の皆さんの振る舞いをみて学ぶことがあると思います。わたくしがかつて住んでいた、妻の故郷の川崎市川崎区では、以前、中学校で校内暴力が絶えなかったそうです。ところが、市の方針で保育園と一緒の施設に改装したところ、校内暴力は全く影をひそめ、静かな学校になったそうです。年下、年上の方が周りにいると、おのずと心構えが変わって、しっかりしなくては、という気持ちの張りが生じるのでしょう。
近代の日本では、年齢の輪切りで学校教育や軍隊の教育を施し、年齢を超えた関係というものを極小にしてきました。これは管理者側が管理しやすい方式として導入されたものだと思います。江戸時代まで、社会で実際に必要とされていた「おとな」像を廃棄して、明治藩閥政府の権力が必要と思う新たな「おとな」像を押し付けるには、年齢の間を断ち切り、社会の干渉を受けないようにしなくてはならなかったということだと思います。
わたくしは、もっと年齢を超えた交流が日常的に学校に確保されるべきだと考えています。東浪見小学校・こども園運動会の開催方式が、その一助として機能すれば、大変すばらしいことだと思います。
引き続いて、茂原市鶴枝の遊水池の公園で開かれた水防訓練に伺いました。これは、消防団・行政・建設業協力会・自主防災会などの皆さんでチームを作って、土嚢作りなど、水防関連の訓練を行うものです。土嚢作りでは、なんといっても建設業の皆さんが手際よくすばやく作業され、出来上がりも美観的に素晴らしく、やはり餅は餅屋であると感銘を受けました。
AEDの使い方についての講習もありました。わたくしも三回受けたことがありますが、間が空くと忘れてしまうので、またやらないと、いざというとき使い物にならないな、と不安を覚えました。自覚をもって、身に沁みつくまで訓練をしておかなくてはならないと思います。
最後に非常食の試食があって、終了でした。非常食は、アルファ米を使ったわかめご飯と、クラッカーでした。アルファ米とは、米を加熱加水して、含まれている澱粉を糊状にし、それを乾燥してあるものだそうです。これを水で戻して食べるのです。伊勢物語の有名な東下り、三河の八つ橋の段にみえる「かれいひほとびにけり(干し飯が、(流した涙で)ふやけてしまった)」という「かれいひ」がこれにあたるそうで、旅行用食料として最も標準的なものでした。その後もいくさ用食料として用いられるなど、日本人には特に珍しいものではなかったものです。これが現代の非常食として再度スポットを浴びているということで、面白いことだと思います。
クラッカーは、一年以上も保存がきくものだということでした。どちらも味はよく、おかわりをしている方もおられました。
そのあとは、駅前の観光拠点施設のテナントとして、「エキスタ」が開店するそうなので、佐藤社長さんにご挨拶に伺いました。これは、電車をまつ間、或いは帰ってきた道すがら、ちょっと一杯ひっかけて一息つく場所、というコンセプトで開かれたお店です。まだ開店準備中でしたが、3時ごろからにぎやかに始めます、ということでした。社長さんは、ウェットスーツの会社、サンコーの社長さんでもあり、長生村に工場を開いている方です。お店は大変気の利いたしつらえで、今後大いに繁盛してゆくのではないかと思います。
午後は、一宮商業高校のPTA・後援会合同総会でした。後援会長なので、その議事の進行を議長として進めました。後援会は、独自な活動はあまりなく、むしろ生徒の活動の財政的支援の回路として機能していることが中心のようです。
PTAの大谷前会長が仰っていることが心に残りました。これまで後援会とPTAは、役員会も一緒だったのでよかったが、今年は役員会が分かれて開催され、会いたい方にも会えなくて、残念だった。そこで、来年から元通りにしてほしい、ということです。確かに、年数回の機会ですので、一緒の方がよいとわたくしも思いました。
後援会の子安副会長のお話では、過去には、町長が後援会長ながら、会議への出席は基本的になかったので、残念であった。今後は、続けて出席してほしい、とのことでありました。一宮商業高校の存在は、いつも申し上げている通り、一宮町にとっては命に係わる重要性があるので、今後も積極的に関わらせて頂きたく存じます。また、教頭先生が、一宮商業に赴任して感じるのは、他の高校に比して、地域との密着度がはるかに高いことです、と仰っていました。一宮商業に対する強い思いは、一宮町の皆様がもっておられます。商業高校の方でも、町にいろいろな回路でお手伝いを下さっています。今後も、更に協力関係を深めてゆきたいと思います。
夕方から、一宮商業高校PTA・後援会の皆様との懇親会に出席し、その後、茂原で開催された東浪見小学校の先生方の集まりに、教育長とご一緒に顔を出させて頂きました。皆様にお疲れ様を申し上げました。時間ごとに異なる文脈に身をおく、大変忙しい一日でした。