町長日記2018年4月19日(市町村長特別セミナーに出席)

   今日は、午後から幕張の市町村アカデミーで開かれた、市町村長特別セミナーに出席しました。最初は観光庁長官のお話で、現在の日本の観光の状況と今後の目標について、「インバウンド」招来戦略を中心に伺いました。わたくし個人の考えとほぼ一致したお話で、意を強うしました。前から考えていたことですが、外国人の体験的ツアーで人気なものに、剣術体験があるそうです。真剣をつかって据えもの切りをするのがハイライトなのだそうですが、そこまでゆかなくても、剣道体験でも十分人気が出ると思いますので、一宮はそれをサーフィンとも組み合わせてプロモーションしてゆきたいと思いました。

 もうひとつは、市町村アカデミーの役員の方の、文化施設を活用した形の観光戦略ということでした。色々とご自身の成功体験を紹介された中で、コツなどが示されました。ただ、伺った限りでは、なかなかそのままに一宮町に適用するのは難しく感じました。

 その後、チェロとピアノによる、クラシック音楽のコンサートがありました。福田さんという若い女性の方がチェロを弾いておられましたが、柔らかな関西アクセントが素敵な方でした。技術は大変なもので、まさしく超絶技巧といった感じでした。わたくしが注目したのは、楽曲を紹介しつつ、聴衆に、心のなかでそれぞれにイメージを描くことを求めたりするところでした。普通のコンサートでは、舞台と観客は分離されて、インターアクションはすくないわけですが、今回は同一フロアー上であったこともあるかもしれませんが、随分と観客との協働が多く設定されているように思いました。クラシックは最近人気が頭打ちと伺いますが、こうしたスタイルをとってゆくと、随分ファンが増える可能性があると思います。

 さて、今回のセミナーのような刺激のあるお話を伺うと、すぐ町へ帰って実践したくなるのですが、今日は泊まってゆきました。郡の町村会で、翌日も共同活動をおこなおう、という申し合わせがあったためです。そこで夜の懇親会も参加しましたが、一次会では、島根・秋田など、とおい地域の首長さんとも直接一対一でお話できて、面白く感じました。

   なお、二次会にも参加しましたが、会場では、折から財務次官のセクハラ問題が取りざたされているのを受けて、参加者の皆さんが色々と議論をしておられました。皆さんのお話を傍らから伺った限りでは、世代の問題でしょうか、福田次官の発言自体が許されず、問題だ、とする議論より、周辺部分を問題視する議論が多かったように感じました。これは、ネット上での議論と、ほぼ同じ傾向です。セクハラは、行ったほうの認識は全く関係なく、受け手がいやに感じたら成立する迷惑行為です。従って、今回の件について、福田氏側に弁解の余地はないと、わたくしは考えます。しかし、こういう認識を隅々まで徹底してゆくには、更に継続的努力が必要なようです。