町長日記 平成28年8月28日(九都県合同防災訓練)
九都県合同防災訓練
昨日(8月27日・土曜日)、九都県合同の防災訓練があり、茂原の富士見公園で、千葉県の訓練が行われました。警察・消防・自衛隊ほか、民間団体まで多く参加した、大規模なものでした。災害が起こってまもなくの情勢把握からはじまって、瓦礫除去や道路通行の回復、被災者の捜索など、そして被災者の救出・搬送、救護所での手当て、更にはライフラインの破損の点検と復旧、という、災害発生から日常秩序の回復までのプロセスを順に追って模擬の活動を展開するというものでした。消防のはしご車による救出や、千葉市消防局・県警のヘリコプターによる救出といったスペクタクルもあり、参加された諸団体の皆さまの機動力・技術力・組織力に圧倒されました。わたくしたちが災害にあったときに、日常へと戻ってゆけるのは、こうした防災関係者の皆さまの、日常の訓練の成果のおかげであると、大変感激をし、強い感謝の念を抱いた次第です。
一方で、感じたことは、この訓練の状況は、防災関係者の皆さまは全く被災していない、無傷の状態であり、その折に始めて展開できる救済活動であるということでした。実際に災害が起こるときには、実は防災関係者の皆さまのある程度の部分の方も被災者となることが大いに考えられます。とすれば、訓練時の力が100パーセントだとすれば、実際の災害発生時には、ひどいときには10パーセント・20パーセントほどの力しか残っていないかもしれません。となると、こうした防災関係者の皆さまのいわばプロフェッショナルな力のみを期待して防災を考えるのは、やはり不十分だということです。日常の暮らしを共にする地域の皆さまが、できる範囲で身を守って頂くための、自主防災組織というものの重要性が、改めてクローズアップされる所以です。今、わたくしども一宮町では、35の区がありますが、自主防災組織はまだ7つしか立ち上がっておりません。今回の防災訓練で得た認識を踏まえて、さらにその組織化を促してゆきたいと、決意を新たに致しました。