町長日記 10月25日(長生土地改良協会の研修会に参加)

   今日は、長生土地改良協会の研修会ということで、第40回の全国土地改良大会に伺いました。静岡県沼津市のJR沼津駅すぐ近くのイベントホールで開かれていましたが、あまりの会場の大きさ、人の多さにびっくりしました。4000人から5000人の人が参加するようです(あとで主催者の記録をみると、4200余とあります)。あまりに大規模なので、セレモニー色が強い集まりとなってしまうことを、いかんともできないものがありました。ステージは大変遠く、登壇者の顔をみるのも難しい場合もありましたが、スクリーンへの映写がクリアーでハイレベルのものでしたので、会そのものはスムーズに推移しました。

 会場の周囲には静岡県各地の物産などが展示販売されていました。中に、「誉富士」という名前を冠した日本酒が何種類もならんでおり、試飲つきで販売がなされていました。「誉富士」というのは、銘柄なのかと思って聞いてみたところ、これは静岡の酒造米として開発されたお米で、それを使って県内各地の酒造業者の皆さんがそれぞれにお酒を造り、競って販売しておられるのだ、ということでした。長生村の小高村長とご一緒に、いくつか試飲しましたが、どれも特色があって、すばらしいと感じました。わたくしは藤枝市の志太泉というお酒を以前飲んだことがあって、おいしかったので、そこの出しているものをひとつお土産に買いました。千葉県でも、酒造米を開発して、同じ試みをしてみる価値があるのではないかと思いました。また、静岡らしく、何種類ものお茶をそろえてお茶の試飲も行っていました。改めて、お茶の種類によって味も香りも全然違うことがわかりました。一宮なら、トマトの品種によって味わいが違うことなどを、試食で知って頂く催しなども考えられるかとも思いました。

 沼津は、かつて高校生のころ、何度か伺ったことがあります。沼津は江戸時代後期、東海道の主要な宿駅であるばかりでなく、5万石の大名の城下町でした。東海道五十三次の浮世絵でも、いくつかの作品には沼津城の威容が描かれています。ところが、出かけてみても、旅行者の目には、城跡がはっきりしませんでした。ある書物に、中央公園に城跡の石碑があるということが書いてありましたが、城の遺構がどうなったのか、当時はよくわかりませんでした。

   今は、ネットで調べてみると詳しいことがわかります。沼津城は、明治になって兵学校がおかれましたが、それが移転したあと、徐々に破壊されて堀も埋め立てられ、全くその姿を失ったのだそうです。大きな近世城郭で、こうした例は少ないらしいです。大変残念な気がしますが、沼津の方々もそう感じてはおられるようで、会場においてあった現在の沼津の観光案内には、中央公園内の沼津城址の石碑のことも特記してありました。

   夜は、バスで伊豆に移動し、修善寺温泉に宿泊しました。雨がひどくて、車窓からなにも見えなかったのが残念でした。