町長日記 4月2日(10区役員会・玉前神社花見の宴)

本日は、10区野中(やなか)地区の役員会に出席し、その後玉前神社の花見の宴へ赴き、雅楽の演奏と舞いを拝見しました。

 

【10区役員会】

・巡回バスの運行について

10区では、夏と冬に運行した巡回バスが、買い物などに便利だと大変好評でした。ご高齢のご婦人方から、週二回ほどでよいので、再開してほしいとの声がありました。今年は国から補助金がもらえないので、運行するならば、町の費用を使って行うことになります。これから担当部局のスタッフ、そして議会の皆さまと、実現に向けて検討して参ります。

 

・小中学生に安全確保のためのGPS発信機を提供することについて

町では、小学生・中学生の安全確保のために、GPS付の発信機を子供さんがたに配布することを検討しています。これも大変歓迎して頂きました。おととしのことですが、野中では小学校4年生のお嬢さんがあやうく連れ去られそうになった事件がありました。さいわい未遂に終わったのですが、実は大変危険な事件でした。役員会にはそのお嬢さんのご家族の方も見えておられ、是非実施してほしい、とのご意見を賜りました。

このプランは、そもそも私の選挙のときに、実施したい政策として掲げたもののひとつです。よく、事件が起こるとそれに合わせて対策がとられたりすることがありますが、私は、起こる前に手を打つべきだと強く思っています。事件が起こってからでは、遅すぎるのです。

児童・生徒の通学時の安全確保には、「交通安全」と「誘拐などの犯罪防止」の二つのなすべきことがあります。その両面を兼ねてカバーするとなれば、スクールバスが最適でしょう。ただ、投資額が非常に大きくなりますので、現在の一宮町ではなお模索中の段階です。学校の統廃合が行われる長南町や茂原市では、スクールバスが導入される方向だそうですので、今後、要望を見定めながら、わたくしどもの町でも本格的検討が必要になるかもしれません。一方で、GPS付発信機は、休みのときや塾の帰りなどにも使えて、それはスクールバスでは補えない機能です。

ここ数日、松戸市・我孫子市で登校時におこった少女の誘拐殺害事件が話題になっています。わが一宮町では類似の事件が決して起こらないように、行政としても精一杯努力をして参りますので、住民の皆さまも、全力でご呼応頂けますよう、お願い申し上げます。

 

【玉前神社 花見の宴】

 その後、玉前神社へうかがって、花見の宴に出席しました。本殿の南側に舞台が設営されていました。幸いに晴れていましたが、風が冷たく、寒かったのが残念でした。桜はまだ一分咲きにも達していない感じでした。途中から伺ったので、浦安の舞と、蘭陵王の舞楽、そして長慶子の三曲を拝聴・拝見しました。大変素敵な演奏と舞であり、なかなか聴けぬ雅楽を生演奏で聴ける幸せを感じた次第です。

ところで、蘭陵王ですが、わたくしはどこか中国ならぬ西域の国の王かと思っておりましたが、南北朝時代の北朝・北斉の、高長恭という美貌で勇猛な王族のことであるそうです。蘭陵というところが山東省にあり、荀子がそこの長官になったことがあるというのは知っていました。ただ、「蘭陵美酒鬱金香」という李白「客中行」の詩句を覚えており、唐の王翰が、西域への出征兵士の感懐を詠んだ「涼州詞」の一節、「葡萄美酒夜光杯」の印象とかぶり、私はなんとなく西域なのかと勘違いしておりました。ご挨拶の中で、蘭陵は西域ではなかったかと申しましたが、山東の地名であったことをご報告し、訂正をさせて頂きます。