町長日記2020年9月9日(町長室開放日を再開)
今日は、暫くぶりの町長室開放日でした。新型コロナウイルス感染症の問題が発生してから、お休みしていましたが、今月から、感染防止を徹底しつつ再開することにしました。
地区の草刈りに関わる問題、町の振興にかかわる問題など、お見えになった4組の皆様との意見交換のテーマは多岐にわたりました。
今日の皆様とのお話し全体を通じて、わたくしが改めて考えたこととして、区や自治会の役割というものがありました。
これまで、各区には、行政から住民の方々へ情報を差し上げるときに、回覧板を使っての周知のネットワークとして、ご協力を頂いてきました。それ以外の活動は、それぞれの自主性にゆだねており、行政から一律にお願いするということはありませんでした。
しかし、時代の変化の中で、区レベルでの、自発的活動のレベルアップを、行政としても期待したい気持ちが強まりつつあります。高齢化が進んで、各集落の人数が減り、空家も多くなってくる中で、一方で災害は激しさを増し、犯罪も巧妙さを増しています。こうした中で、区という地縁的コミュニティーの回路を、住民主体で再度結び直し、行政と巧みに協力しつつ、日常・非日常の各局面をうまく管理し問題を解決してゆくシステムを、作って回してゆく必要があると思うのです。
ただ、それをどのように実現してゆけばよいかが、なかなか展望できません。事柄の性質上、行政から指示を出すとか、そういった形はふさわしくありません。あくまで「自治」の形で、住民の方々の自発性に基づくものが望まれます。
他の自治体の首長さん方とお目にかかる時、よくこの話が出ます。しかし、なかなか解決方法が見つからないというのは、どこも同じようです。うまくいっているところを拝見すると、必ず自覚と心意気のある方がおられて、自主的に立ち上がって住民の自治活動推進エンジンの役割を果たしておられます。結局は、そうした責任感と広い心をもった方々に、お力を発揮して頂くことを期待するしか、根本的に問題を解決する方途はないのかもしれない、と思うところです。